金胎陶芸アクセサリーブランドhitotoi(ひととい)の犬塚です。
夏だし、涼しい家でアニメってのもいいですよね。
昨今、体験体験といわれていますが、デジタルなどの2次元最盛のこの世の中で、体験って必要でしょうか?デジタル体験ってことだって言えますよね?
でも、私はそういった「どちらが優位」とかいう2元論的な話ではないと思います。
今回は日本の良い文化、「祭り」と「アニメ」を絡めて、体験の本質について、そしてこれからのECショップと実店舗のあり方について、私の想いをお話ししたいと思います。
まつりの実体験
先週末に阿佐ヶ谷の七夕祭りに娘と妻と出かけました。すごい人混みで歩くのもやっとといった感じでした。
それぜぞれに工夫を凝らした七夕飾りに、屋台からのにおい、人の熱気に、娘のうれしそうな笑顔。
七夕飾りが上からながーくたれて前が見にくい場所で、人の多さも相まって少し娘を見失いました。その時に目に入った提灯飾り。
たったこれだけのことですが、私にとってはとても面白い体験になりました。
だから?って感じですが、この体験は今から話すアニメの体験と深くかかわっているのです。
アニメの映像体験
みなさんは「うる星やつら2ビューティフルドリーマー」という映画を見たことがありますか?押井守監督の作品で、結構古いのですが、私のとても好きな映画の一つです。
その中のワンシーンですが、夢の中で祭りに行くシーン?があった気がします。風鈴がトップの写真のように並んでいて、それが幻想的に流れていく。そんな美しくも不思議な絵だったことを記憶しています。
こんなビジュアルを見る体験は通常まずないでしょう。
映像などの体験の良さは、自分が普段できなかったり物理的に不可能な体験をできたりすることではないかと思います。
じゃあ、映像やインターネットなどのほうが、実際のつまらない日常より上でしょ?という方もいるかもしれませんが、私の考えは少し違います。
体験の質とは
私は、アニメにしろ実写にしろ、2次元の映像を見ることも体験の一つだと思いますし、最近言われているように、ECサイトでアクセサリーや陶器を選んで購入するのだって立派な体験です。
いや、それでも実際の店舗で、実際に見て触ってする体験などに比べたら、そういう体験は質が下がるよ!とおっしゃる方もいるかもしれません。
私はその考え方にはNO!とは言いませんが、そういった「どちらが優れている」系の2元論的考え方はこれからの時代に即していない気がします。
さらに言えば、優れた映像をたくさん見よう!いやいや、誰もしたこともないような現実での体験をしよう!といったことでもないのです。
体験の質とは、与えられる環境(映像や景色、運動など)の質が重要ではなく、いかに楽しめるか(心もち)が重要だと思います。
つまりどういう事?というのが、祭りとアニメの話に関係してきます。
体験のらせんとは
私は祭りで娘を一瞬見失った時に、ビューティフルドリーマーの祭りのシーンが頭に浮かんできました。そして自分がまさに夢の世界にいるような不思議な浮遊感を感じました。
霊的な話ではありませんよ。
人間は見たものをそのままは見ていません。すべて脳内で処理したものを見て、体験しています。
私の場合はアニメのシーンと、祭りの光景が頭の中でまじりあったような体験になりました(実際に幻覚が見えたとかそういう話ではないですよ)。何でもない普通の祭りが特別な体験になりました。
これってとても重要で、夕陽を見ながら歩くアニメのシーンでも、実際に夕陽を見ながら歩いたことがある人とない人では、全く視聴体験が違うはずです。
逆に、映画で出てきた素敵な言葉、その言葉を現実世界で聞いた時の体験。
こうした、2次元→3次元、3次元→2次元関係は、らせんのように渦巻いて人生を豊かにしていくと思います。
何も特別でなくても構いません。街を歩く、寝る、インターネットを見る、映画を見る。すべてのことがお互いの体験を高めていくのです。
2次元だけでも3次元だけでも面白いですが、いっぱいいろんなことを楽しむことで、らせんが渦巻き、より楽しい人生になると思います。
これからのECと実店舗
デジタルサイネージを実店舗に導入にしたり、ECでも実店舗で購入しているかのようなユーザー体験を提供できるようにしたり。色々と新しい取り組みがされていると思います。
そういった、現実と仮想をクロスして新しい体験を作り出す、というのは素晴らしいことだと思います。
しかし、今回の文章を書いていて思ったのが、ただ単に「どちらも利用しています」、「実店舗と同じようなインターネット体験」、のようなものでは、物足りないきがする、という事です。
どちらかをどちらかが真似たり、同じ体験をできるようにするのではなく。ECサイトなどのインターネットではそこでしかできない事、実店舗ではそこでしかできない事。それをするほうがいいような気がします。
そして一番大切なのは、それをらせんのように組み合わせてより面白い体験を作り上げることだと思います。
インターネットで見たからこそ、実店舗での体験が豊かになる。実店舗で触ったからこそECでの体験がより豊かになる。
そんな相補関係を作ることが、これからの課題なのではないでしょうか。
今日のまとめ
今回は週末だし軽めにアニメの話でもと思って、書き始めたら軽く2,000字を超えてしまいました。
体験については、読書体験、飲食体験、等様々な体験があり、楽しみ方次第で、体験はらせんを渦巻き、日常はもっともっと面白くなる。そんなお話をしました。
そして、その体験のらせんはこれからのECと実店舗でとても大切になってくるはずです。新しいことができたら、すべて新しいことだけでまかなうのではなく、新旧をクロスしてらせんを生み出すことがこれからの時代の課題ではないでしょうか。
偉そうなこと言ってじゃあ具体例は?お前はやってるの?と言われるとまだそこまで面白いことはできていませんが、言う事は自由です!
hitotoi(ひととい)の金胎陶芸アクセサリーも、そういった現状を考えて新しい方向性を生み出すために作っています。
デジタルと伝統工芸をクロスさせる。そういった金胎陶芸アクセサリーのコンセプトは今回の話に通じるところです。
これからも、こうした人生が少しでも豊かになる思想的なことをどんどん書いていこうと思います。そして、現実的には金胎陶芸アクセサリーをより高みにもっていこうと努力し続けていくつもりです。
そんな、hitotoi(ひととい)の金胎陶芸アクセサリーを、ぜひ皆さんにも見ていただきたいので、オンラインサイトのリンクを張っておきます。お時間がある時にでも見ていただけると幸いです。
hitotoiの金胎陶芸との一期一会をオンラインストアでお楽しみください。
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それではまた。