デザイン・雑学

声で作るジュエリーに波形を使わない理由!

声で作るジュエリーenhaが波形をそのまま使わない理由

なぜ声で作るジュリーenhaは波形をそのまま使わないのか。

hitotoi(ひととい)の犬塚( @hitotoi_1101 )です。

声で作るジュエリー「enha 1000人の応援」をもうすぐ発表します。

そこで、プロジェクトメンバーなどからよく質問されたことをブログに書いていこうと思っています。

まず始めに、声の波形をなぜそのまま使わないの?と言う疑問についてお答えします。

理由は単純で、不可能だからです。

ではそのあたりを詳しくお話しいたします。

声の波形を使わない理由:サイズの問題

声の波形をなぜそのまま使わないというと、サイズ的、強度的に不可能であるからなんです。

enha 波形

こちらの画像は私が「ありがとう」と言った音声の波形です。

周りの四角の横幅、が10号の指輪の内周の長さです。

この四角をハサミで切り取ってくるっと丸めると音声リングが出来上がります。

出来てるよ!ってお思いかもしれませんが、この線は太さがほぼないくらいの線なのです。

この波形を強度を考えて0.8㎜の線で作ると・・・

enha 波形 0.8㎜

ほぼつぶれてしまっています。

鋳造できる限界くらいの、なるべく細めの0.5㎜で作ったと仮定しても・・・

enha 波形 0.5㎜

0.8mmよりもいい感じで出ていますが、やっぱりつぶれてしまっていて、波形はいまいち再現できません。

仮にこの状態でリングにしたら、たぶんすぐに、曲がってしまたり、折れてしまいます

ちなみに皆さんが普段使われているだろう、シャープペンシルの芯の太さが0.5㎜です。

かなり細くて華奢であることが想像つくと思います。

しかも、リングの全面だけ装飾が施されたようなリング、だと仮定するとこの半分のサイズしか使えません。

enha 波形 0.8㎜ 指輪1/2サイズ

そうなるとこんな感じになり、お世辞にも音声を忠実に再現しているとは言えない状態になります。

このように、声の波形をそのまま忠実に使ったジュエリーというのは、ほぼ不可能であることが分かります。

enha以外にも声をジュエリーにするアイデアをされている方はいらっしゃいますが、声の波形をそのまま使用しているように見えるジュエリーは、使用と見た目に耐えられるようにある程度間引いていると思われます。

ではレーザーで描くのはどうでしょうか?

声の波形を使わない理由:レーザーは万能ではない

レーザーで文字入れをした指輪などあります。

かなりの高精度で作られているように見えるので、レーザー等の技術で何とかなるのではと思う方も多いと思います。

しかし、通常ジュエリーなどで使うレーザーで掘ることのできる最少幅は0.2mm。

もちろんそれ以上細く掘れる機械もあるかもしれませんが、見てもわからないくらい細くなってしまうと思います。

では先ほどと同じように、リング全面にレーザーで声の波形を入れたリングを想定してみます。

enha 波形 0.2㎜ 愛してる

今回は結婚指輪で定番の「愛している」を吹き込んでみました。

さて、画像を見てみると02㎜で掘ったと仮定しているので、かなり忠実に再現できていると思います。

しかし、この画像をクローズアップしてみると・・・

enha 波形 0.2㎜ 愛してる クローズアップ

このように隣どうしくっついてしまっている部分も多くあります。

これくらいいいでしょ?と思われるかもしれませんが、これはたまたまこれくらいで済んだのです。

波形は、「○○愛してる!」のようにもっと長く話したり、ゆっくり話したりすれば長くなり、その分詰まります。そして同じ短い単語を話したとしても、声の質によっても変わり、上のような重なりが増えたりします。

さらに、指輪前全面に彫り込むことはデザイン上ほぼないので、刻印できる幅ももっと小さくなります。

※指が太い人用であればもっと広くなりますが、これよりも細い人にはもっともっと狭くなります・・・。

そんな理由から、たとえレーザーで刻印するという方法を取ったとしても、すべての人にお届けしたい!ということを考えるとやはり不可能なんです。

声の波形を使わない理由:多くの人に届けられないから

今まで書いたことは技術的、物理的にできないって話でしたが、実はこれが一番重要かもしれません。

多くの人に届けられないとは?

私が、声で作るジュエリーのアイデアを思いついたときに、「自分だったら結婚指輪に波形がついた指輪を付けたいか?」と考えてみました。

答えは「No」です。

声でジュエリーを作るというのは面白いかと思いますが、いざつけようと思ったら、やはりデザインはもっとシンプルで・・・、普段つけやすい形状で・・・などの考えも出てきます。

特に男性は、こういったことはひっそりと(ある程度わかるぐらいに)やりたいと思う方は多いとおもいます。

そういうことを考えると、声をそのまま使うのではなく、声のデータから色々なデザインができほうがいいなと考えました。

デザインの幅が広がり、より多くの方に受け入れられるよう選択肢が広がるからです。

ちなみに、私が2014年にWiredクリエイティブハックアワードでプロダクト部門賞を取ったのはこんなデザインでした。

声で作るジュエリーの試作

波形の要素は多少入ってるものの、言われなければ気づかないかと思います。

私はこれでいいと思っています。

なぜなら、私が皆さんにお届けしたいものは波形ではないからです。

声で作るジュエリーで本当にお届けしたいもの。

波形をそのまま使わないので、「波形って省略したものなの?忠実に再現してればいいのに」や「わかりにくい」などと言われることがあります。

しかし、波形をそのまま使う意味とは何でしょうか?

物理的、技術的に波形を忠実にジュエリーにすることが不可能である以上、「波形を忠実に再現して想いを届ける」ということは不可能です。

では、ある程度省略して波形を使うとして、それは想いをのせた本来の波形とは違う物になりますが、それでも波形しか想いを乗せられないのでしょうか?

さらに言えば、あなたが送りたいのは波形ですか?

私がこのコンセプトでお届けしたいのは、「音声の波形をジュエリーにしたもの」ではなく「想いをのせて相手に届けるジュエリー」なのです。

想いの形はそれぞれですし、波形が一番想いが乗っていると感じる方もいるし、ほかの方法が好きな方もいると思います。

ですので、私はそれぞれの方にあった方法で、「想いを乗せたジュエリー」のデザインをしたいと思っています。

この辺りは、長くなるのでまたの機会に詳しくお話ししたいと思います。

ちなみにenha 1000人の応援は、より多くの方に分かりやすくするために、声の波形を使っています。

ただし、デザイン的に美しくなるように特徴を残しつつ省略して使っています。

たった一つの曲線を作るのにもこのような考えをもってenhaではデザインをしています。

皆さんにとって、一番想いがのせられるenhaを求めて、これからも色々と精進していきます。

いかがでしたでしょうか、hitotoiから新しいブランドenhaが誕生するので、enhaが行っている声で作るジュエリーの技術面、アイデア面を深堀りしてみました。

これからしばらくはenhaについての情報をこちらのブログから発信していこうと思っています。

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それではまた