作家(金胎陶芸家)として作品を作る理由。

デジタル X 伝統工芸の世界を切り開く 金胎陶芸家 犬塚崇文

hitotoiの犬塚は金胎陶芸家として作品を作り続けています。

なぜ、犬塚はジュエリーデザイナーではなく作家(金胎陶芸家)と名乗るのでしょうか。そして、どのような想いをもってhitotoiの金陶器作品を作っているのでしょうか。

金胎陶芸家 犬塚崇文 についての簡単なまとめ

理系の大学を卒業後、日本でジュエリー制作技法や、木目金のような伝統技法など、技術的なことをメインに学ぶ。卒業後はロンドンのセントマーティンズで、ジュエリーデザインを学ぶ。

ロンドンでは在学中から、コスチュームジュエリーの会社で働く。卒業後はカイリー・ミノーグのPV用アクセサリーや、フセイン・チャラヤンのファッションショー用のジュエリーの制作をするなど、多くの経験を積む。

又、ハイジュエリーブランド、ショーン・リーンのジュエリー工房で、1年間みっちりと仕事をし、ジュエリー職人としての経験も積む。

帰国後、自身の作品を作るとともに、ファッションブランドとのコラボレーションで、アート作品の制作にも取り組む。その時の経験を元にして、独自技法である金胎陶芸を開発する。

現在は、開発していた金胎陶芸の技法を使った金陶器アクセサリーのブランドhitotoi(ひととい)の金胎陶芸家として活動中。

デザイナーとしての活動からのステップ

わたしはデザイナーとしては主にコンピューター(CAD)を使い、ジュエリーをデザインしていました。コンピューターを使ったデザインメソッドは、自分の望むシンプルで美しく味わい深い彫刻のようなデザインを可能にしました。

しかし、美しく完璧な曲面を描くデザインは、型を使い量産されます。量産がいけないとは言いませんし、そういうデザインも大好きなのですが、「お客様一人一人の個性を生かすお客様だけの作品を作りたい」という願望は日に日に大きくなっていきました。

そんな時、ファッションブランドとのコラボレーションで、アートジュエリーを作る機会をいただきました。そこでの活動は、パソコンを使うよりも手作業で微妙なニュアンスを大切にするものでした。

そのコラボレーションの一環として、陶器のような作品を作ることになり、紆余曲折の末金胎陶芸を開発することになります。

このことがきっかけとなり、自身の活動をデザイナーから金胎陶芸家へと進んでいくことになります。

金胎陶芸家として活動

金胎陶芸の技法をあれこれ実験しているときに感じたのは、「これは今までにない作品を作れる」ということと、「これならばあらゆるお客様の個性を生かす、新しい一点もの作品の道が開ける」という実感です。

金胎陶芸の釉薬は、窯の温度や塗った時の厚みなどにより、同じように模様を描いても焼き上がりは全く異なった一点ものができあがります。

それだけではなく、色やテクスチャーのバリエーションも出すことができるため、まさに無限にバリエーションを作ることができます。

つるつるした赤、ごつごつした緑、ざらざらのピンクなど、個性あふれるテクスチャーと色をもった金陶器ジュエリーであれば、お客様の個性に合った作品がきっと見つかるはずです。

また、一点ものの作品であるため、どの店に行っても同じものが無い、まさに一期一会を楽しむ作品へとなりました。

このような作品が作れるようになったため、私はデザイナーという多くの人に向けた職業名ではなく、作家という一人一人に向き合った一点ものを作る職業名をえらんだのです。

つまり、この名称もhitotoi(ひととい)の由来が示す通り「お客様にとことん向き合う」という事を自身に刻み込むための名称でもあるのです。

金胎陶芸家と名乗る作家が作る金陶器アクセサリーは、そんな思いから作られているのです。

金胎陶芸で作る金陶器アクセサリーをぜひ体感してください

金胎陶芸作家として犬塚が作るhitotoiの金陶器アクセサリーは、シンプルながらも奥深い風合いを持つ、和風アンティークとでもいえるような個性あふれる作品です。陶芸の特徴である同じものが2つとない、すべて一点ものの作品が持つ独特の世界観は、オンラインストアでもお楽しみいただけます。

まだまだ、作品数が少なく、すべての人の個性に合った作品とまではいきませんが、これからもどんどん作品を増やしていきますので、きっとあなたの気に入る作品が見つかると思います。

シンプルでありながらオリジナリティーあふれるピアスや、どんな服とも相性の良い和風アンティークのようなネックレス、指元を引き立たせる大ぶりの指輪など、シンプルかつ個性的な金陶器アクセサリーとの一期一会を、オンラインストアでぜひともご体感ください!